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ピルとアフターピルの違いとは?適切な使い分け方と注意点について

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妊娠に不安がある女性に向けて、低用量ピルとアフターピルの違いについて解説していきます。

「ピル」と言えば避妊に役立つ薬剤として広く知られていますが、「アフターピルとピルの違い」はご存知でしょうか?
避妊にピルを使いたいものの、どちらを選ぶべきか迷う方は少なくありません。

そこで今回の記事では、ピルとアフターピルの違いについて、使い分けかたを交えながら解説します。
入手方法や費用相場もご紹介していますので、参考にしていただければピルとアフターピルのどちらを選ぶべきか判断しやすくなるはずです。

低用量ピルとアフターピルの違い

低用量ピルとアフターピルは根本的に役割が違い、服用のタイミング・服用方法・避妊率に下記のような違いがあります。

低用量ピル アフターピル
服用タイミング 毎日 性交後72時間もしくは120時間以内
服用方法 継続して服用する 決められたタイミングで1回もしくは2回服用する
避妊成功率 91.0~99.7% 85%

出典:医薬品医療機器総合機構:(PDF)ミコフェノール酸モフェチルカプセル250mg「テバ」を服⽤される⼥性の患者さんへ

出典:厚生労働省:(PDF)ファクトチェック

それでは低用量ピル・アフターピルとはそれぞれどのようなものなのか、特徴についてより詳しくご紹介していきます。

低用量ピルとは

低用量ピルとは毎日服用することによって、排卵や着床を抑制し、精子の侵入を防ぐことで避妊効果を発揮します。
避妊のためだけでなく、月経困難症や子宮内膜症によるつらさを緩和するためにも用いられます。

基本的に1日1錠、毎日継続的に服用するものであり、飲み忘れると妊娠のリスクが高まります。
正しく服用を継続すれば、高い避妊効果が得られます。

低用量ピルは緊急時ではなく、常日頃から服用することによって妊娠を避けられるようにするための医薬品です。

アフターピルとは

アフターピルとは性交時の避妊に失敗したときに、緊急用として服用するピルのことです。
性交後72時間以内に服用することにより、妊娠を避ける作用があるとされています。
種類によっては、性交後120時間以内の服用が認められているものも。

そのため低用量ピルのように毎日服用するものではなく、1回もしくは2回だけの服用で良いことが大きな違いです。
ただし、低用量ピルよりも妊娠を避けられる確率は低く、あくまでも緊急時の「もしものために」服用するものと言えます。

避妊目的での使い分け方

低用量ピルとアフターピルにはさまざまな違いがあるため、服用するなら使い分け方を知っておくことが大切です。
使い方を間違えないための注意点とともに、使い分けるためのポイントについて知っておきましょう。

低用量ピルで毎日避妊を管理する方法

低用量ピルは毎日継続的に服用することによって、常時妊娠を避けられるようになります。
継続的に服用すると排卵が抑えられ、妊娠する確率が大幅に低減されるためです。

つまり日常的に妊娠を避けたいと思われている方であれば、継続して服用することにより大きなメリットが感じられるでしょう。
服用を続けている限りは妊娠を避けられるため、常に妊娠しない状態を保ちたい方に適しています。

避妊に失敗した場合のアフターピル対応

アフターピルは避妊に失敗したときに用いる医薬品です。
たとえば避妊具が正しく装着されていなかったときなどに便利に使えます。
その代わり低用量ピルのような使い方はできず、常時妊娠を避けたい方には向いていません。

完全な避妊ができていなかったことに気づいて、妊娠を避けたいと考えたときに服用するのが本来の使い方です。
避妊に失敗したかもしれないと感じたときに使いましょう。

使い方を間違えないための注意点

低用量ピルとアフターピルは根本的に役割が違い、それぞれを代替とすることはできません。
たとえばアフターピルを性交前に服用して、低用量ピルの変わりとすることは不可能です。
逆に、低用量ピルをアフターピルの代用とすることもできません。

低用量ピルとアフターピルは役割が違うことを知って、正しいタイミングで服用するようにしましょう。

体調への影響と副作用

ピルは女性の妊娠確率を下げてくれたり体調を整えてくれたりと、さまざまなメリットがあります。
しかし、低用量ピル、アフターピルともに、少なからず副作用や体調への影響があることも知っておかなければなりません。

低用量ピルとアフターピルは副作用の現れ方にも違いがあります。
服用を検討されているなら、それぞれの身体への影響についても知っておきましょう。

低用量ピル

まずは低用量ピルの副作用と身体への影響について見ていきましょう。

【副作用・身体への影響】

  • 吐き気
  • 頭痛
  • 不正出血
  • 胸の張り
  • 血栓症リスクアップ

軽度であることがほとんどですが、吐き気や頭痛、不正出血、胸の張りなどの副作用が現れることがあります。
低用量ピルはエストロゲンの配合量が少ないため、副作用が現れにくいとされていますが、やはり人によって現れることも。

さらにピルの服用において最も重大な影響であるとされるのが、血栓症のリスクが高まることです。
低用量ピル「ヤーズ」では、発売から約3年間で140件の血栓症に関する副作用が報告されています。

出典:厚生労働省:(PDF)月経困難症治療剤ヤーズ配合錠による血栓症について

低用量ピルを原因とする血栓症の発症は非常に稀であると言われています。
しかし、稀であっても血栓症をはじめとするさまざまな副作用が起こる可能性があることは知っておくべきでしょう。

アフターピル

続いてはアフターピルの副作用や身体への影響についてです。

【副作用・身体への影響】

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 頭痛
  • 胸の張り
  • 倦怠感
  • 疲労感
  • 眠気
  • 腹痛
  • 少量の不正出血
  • 肌荒れ

アフターピルの副作用はいずれも軽度であると言われます。
主に多いのは吐き気・嘔吐・頭痛の3つですが、いずれにしても一時的な症状であり長くは続かないでしょう。

低用量ピルで見られた血栓症リスクの上昇は、アフターピルではほとんど見られません。

副作用や身体への影響は少ないと考えられますが、上記でご紹介したような状態になることもあるため、服用前に知っておいてください。

重い副作用の見分け方と受診の目安

ピルを服用すると、ごく稀に重い副作用が現れることがあります。
次のような状態になったらすぐに病院を受診してください。

【重篤な副作用】

  • 急に視界が狭くなった
  • 我慢できないほどの頭痛や腹痛が起きた
  • 舌がもつれて言葉をうまく話せない
  • 胸が痛く息苦しさを感じる
  • ふくらはぎに激しい痛みやむくみがある

上記の状態は、血栓症による症状であると考えられます。

低用量ピルの場合、3か月目くらいが最も血栓症が発症しやすい時期です。
今までにない体調不良を感じたら、すぐに病院を受診したり救急車を要請したりして対策をとりましょう。

入手方法と費用相場

それでは低用量ピル・アフターピルはどこで入手できるのでしょうか?
費用相場とともにご紹介します。

低用量ピル

低用量ピルは婦人科もしくはオンライン診療にて入手できます。

価格は保険適用なら1シート1,000円程度、保険適用外なら2,000~4,000円ほどです。
避妊目的の処方では、保険が適用されないのが一般的です。

婦人科を備えた医療機関、もしくはオンライン診療を利用すれば購入可能です。

アフターピル

アフターピルは婦人科にて入手できます。
インターネット通販で販売されていることもありますが、品質が悪いものが混ざっているリスクが懸念されます。
また、性交後から規定時間内に服用しないと意味がありませんので、通販だと間に合わないこともあるでしょう。
アフターピルの種類によりますが、婦人科では8,000~20,000円ほどで入手できます。

よくある質問

低用量ピルとアフターピルの違いについて解説してきました。
最後によくある2つの質問にお答えしますので、ピルもしくはアフターピルの服用を検討されているならぜひ参考にしてください。

Q1:低用量ピルはアフターピルのような緊急避妊薬になる?

低用量ピルは緊急避妊薬にはなりません。
あくまでも決められた周期に従って服用することにより、排卵を抑制し、妊娠の確率を下げるのが低用量ピルです。
性交後に服用しても妊娠は避けられません。

Q2:低用量ピルとアフターピルは併用できる?

低用量ピルとアフターピルは併用できます。
そのため低用量ピルの服用を忘れてしまったときに、性交後にアフターピルでさらに妊娠の確率を下げる使い方も可能です。
ただし、身体の状態によって併用できないことも考えられるため、医師に相談をしたうえで処方を受けてください。

低用量ピルとアフターピルは違いを知って使い分けを

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、低用量ピルとアフターピルの違いがご理解いただけたと思います。
両者はそもそも役割が違い、アフターピルはあくまでも避妊し失敗したときに緊急的に使うものです。

Ladies clinic LOG 原宿では低用量ピルとアフターピルの両方をご用意しております。
ピルを用いた避妊に関するご相談もお受けいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

渋谷・原宿・明治神宮前・表参道の婦人科・産婦人科 - LOG原宿

監修者

院長

清水拓哉

経歴

  • 杏林大学医学部卒業
  • 筑波大学附属病院初期研修
  • けいゆう病院後期研修
  • 横浜総合病院などで勤務した後に開業

資格

  • 日本産婦人科学会専門医
  • 産婦人科内視鏡技術認定医

所属学会

  • 日本産婦人科学会
  • 日本産婦人科内視鏡学会
  • 日本子宮鏡研究会

手術実績(通算)

  • 腹腔鏡手術・700件以上
  • 開腹手術・150件以上
  • 帝王切開・300件以上
  • 分娩(経腟分娩)・1000件以上
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