子宮頸管ポリープ切除

子宮ポリープ

子宮ポリープを健康診断で指摘された、という方が多くいらっしゃいます。

子宮の構造は3つに分けられています。

子宮の出入り口である子宮頸部、子宮の真ん中である子宮体部、子宮の一番奥の部分である子宮底部に分けられています。

当院では、両方の子宮ポリープの手術が可能です。

子宮頸管ポリープ

子宮の入り口である子宮頸管にできるポリープを子宮頸管ポリープと呼びます。

こちらのページでは子宮頸管ポリープについてご説明します。

子宮内膜ポリープ

子宮体部~底部に囲まれた子宮内にできるポリープを子宮内膜ポリープと呼びます。

子宮内膜ポリープについては以下のページでご説明しています。

子宮内膜ポリープ

子宮頸管ポリープとは

子宮頸管ポリープは、40歳以降で指摘されることが多いです。

子宮頸部の粘膜が増えた結果、子宮頸管の中に指のように突き出た腫瘍です。

ポリープはほぼ良性の、「がん」に当てはまらない腫瘍です。

組織学的には、子宮頸部ポリープは、円柱状えんちゅうじょう扁平上皮へんぺいじょうひ、または扁平円柱状へんぺいえんちゅうじょうの上皮でおおわれた血管結合組織間質けっかんけつごうそしきかんしつによって特徴付けられます。

子宮頸管ポリープの大きさ

通常、1個から複数の子宮頸管ポリープが子宮の頸管内から発生しますが、子宮の膣部から発生することもあります。

涙状または小葉状の構造をしていて、存在する血管およびうっ血に応じて赤、紫、または肌色をしていて、なめらかに見えます。

サイズは通常、直径3cm 未満です。しかし、膣の中を満たすほどの大きさのポリープ、または膣の入口にまで到達するポリープができる場合もあります。通常、ポリープの茎の部分は細長いですが、短くて根本が広い場合もあります。

 

子宮頸管ポリープの原因

発症する原因は解明されていません。
しかし女性ホルモンの影響や、細菌感染による炎症が原因ではないかと考えられています。

子宮頸管ポリープの症状

自覚症状に乏しい方も多いのですが、不正出血が起こりやすくなります。

子宮頸管ポリープの組織はもろくて軟らかいため、性行為や激しいスポーツを行った後に不正出血を起こしたり、膿っぽいおりものが増加したり、血が混じったおりものが出たりすることもあります。

診断方法

腟鏡を使用して診察・診断を行います。

特に子宮がん検診では、子宮口を見るため、無症状のポリープが発見されるケースも多々あります。

子宮頸管ポリープでも悪性のものも含まれていることもあり、頸管ポリープを見つけたら切除して病理検査を行います。

子宮頸管ポリープ切除術

処置室子宮頸管ポリープ切除術は、入院せずに当日の日帰り手術が可能です。

ほとんどの方が内診室で切除をしますが、ポリープによる出血・分泌物がある場合には手術室で切除を行います。

また、頸管ポリープの切除により出血が多くなるような予測が付く場合(ポリープの茎が確認できない等)には手術室で切除を行います。
その際には、麻酔をかけ、電気メスを用いて切除します。

切除した後、2〜3日は出血を起こすこともあります。
出血が起こった際は、血を止めるお薬を使用したり、出血部分を電気メスで止血することもあります。

組織検査で切除したポリープを調べ、悪性腫瘍かどうかを確かめます。

検査から診断までの流れ

1診察

まずは内診を行い、子宮頸管ポリープがないか探ります。

不正出血やおりものの異常がある場合は、一緒にその原因も確かめていきます。

2手術

子宮頸管ポリープの切除を行います。

ポリープの根元をペアン鉗子で持ち、捻じ切ります。
麻酔をかけなくても、施術中の痛みはほとんど伴いません、わずか数秒で切除が完了します。
切除後の出血は少量ですみます。

茎の太い子宮頸管ポリープは電気メスを使用して切除しますが、数分で完了します。
切除時に止血をするので、この場合も術後の出血は少量ですみます。

3結果説明

2週間後に病理検査の結果が出ますので、悪性の有無などの結果説明をします。
病理の結果、異常がなければ通院は終了となります。

手術後の注意点

切除した箇所から少しだけ血が出るので、数日ほど茶色いおりものが出ます。
通常、数日経過するとおりものは元の状態へ戻りますので、ご安心ください。

大きなポリープを切除した場合は、まれに出血が続くケースもあります。
その場合は放置せず、必ず当院へ再診してください。

子宮頸管ポリープの悪性の確率

子宮頸管ポリープのほとんどは良性ですが、ごく稀に悪性と診断されるケースもあります。
頸管ポリープを切除したうちの約0.1%に悪性のものが含まれていたという報告もあります。

子宮頸管ポリープを切除したのにもかかわらず出血や分泌物が出てきた場合は、子宮頸がんの可能性も考えられるので子宮頸部細胞診(パパニコロウ検査)を受けていただきます。
また、子宮の内膜の組織サンプルを取って顕微鏡で調べる検査や、子宮鏡検査を実施して子宮体がんの有無を探っていきます。

よくあるご質問

患者様からよくいただくご質問をまとめました。下記のページをご参照ください。

子宮頸管ポリープ切除術の
よくある質問

検査と治療にかかる費用の目安

内容 料金
初診料 890円
再診料 380円
子宮頸管ポリープ切除術 7,500円
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