妊婦健診

当院での妊婦健診の特徴

ご妊娠おめでとうございます。

約40週に及ぶ妊娠期間は、赤ちゃんの成長とともに、母体も大きな変化を経験し不安になる方もいるかもしれません。
妊婦健診では、変化を細かくチェックし、母子の健康を守ります。

皆様の快適な妊娠生活を支え、お腹の中の赤ちゃんが順調に成長することを心から願っております。

妊娠は、女性の身体と心に多くの変化をもたらします。
この特別な期間を健康で幸せに過ごすためには、適切な妊婦健診が不可欠です。

東京23区内、全ての
   補助券が使用できます

東京23区内、全ての妊婦健診の補助券が使用できます。

補助券は住民票の所在地の市区町村での申請となります。

渋谷区の案内はこちら

お子様を連れて
       受診できます

おむつ交換台授乳室やおむつ替えスペースも完備しており、小さいお子様と安心してご一緒にご来院頂けます。

お母様が内診台に乗っている際にはスタッフがお子様と遊んでいることもできますので、ご希望の方はお声がけください。

パートナーの方も
     超音波の動画が見れます

胎児の超音波

男性の方もご来院できます。

診察室で一緒に超音波の動画を見ることができるため、胎児の様子をパートナーの方も確認することができます。

お子様とパートナーの方と一緒に来院できる産婦人科です。

セミオープンシステム・
     連携施設で分娩できます

当院で32週まで妊婦健診を行い、分娩を病院や周産期医療センターで行うことができます。

妊婦健診スケジュール

5週~7週

2週に1回の通院

5〜6週目になると、赤ちゃんのお部屋が確認できるので、妊娠していることが分かります。

8週~11週

2週に1回の通院

10週目ごろになりましたら『母子健康手帳』の手続きを行ってください。

初期で行う検査

  • 貧血検査
  • 血糖値
  • 風疹抗体
  • HIV
  • 梅毒
  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • トキソプラズマ
  • HTLV-1
  • 甲状腺
  • 血液型
  • 不規則抗体
  • 子宮頸がん検診

12週~15週

4週間に1回の通院

腹部超音波検査で胎児を評価していきます。

20週~23週

4週間に1回の通院

超音波で赤ちゃんの性別が分かるようになります。

20週前後の中期で行う検査

  • クラミジア検査
  • 貧血検査
  • 細菌培養検査

24週~27週

2週間に1回の通院

4Dエコーを実施します。

26週前後の中期で血糖検査(50gGCT)を行います。

28週~31週

2週間に1回の通院

28週前後の中期で貧血検査を行います。

32週~35週

2週間に1回の通院

当院で妊婦健診の方は、ここから分娩先での妊婦健診となります。

妊娠後期の貧血検査を行います。

36週~分娩まで

1週間に1回の通院

里帰り先の方はここから里帰り先での妊婦健診となります。

37週目になりましたら内診を行い、子宮口の状態を確かめます。

妊娠後期に行う検査

  • 細菌培養検査
  • NST検査

妊婦健診の内容

毎回行う検査

尿検査

当院のお手洗いで紙コップに診察の前に尿を採取し、提出していただきます。
尿蛋白、尿糖の定性検査をします。
妊娠高血圧腎症、妊娠糖尿病の早期発見をします。

体重測定

妊娠中の体重増加には目安があります。
体重が超過していないか、あるいは体重の増加が不良ではなかったかを時系列的に評価しています。

血圧測定

妊娠中は血圧がやや低下傾向になります。
しかし、血圧が高いと妊娠高血圧症候群の可能性もあります。
妊娠高血症候群になると母子ともに命の危険性がありますので、毎回血圧の変化を評価していきます。

腹囲の測定

お腹の周りのサイズを計ります。
妊娠週数に応じて腹囲が大きくなっていきます。
大きすぎないか、あるいはあまり変化しないのかを見ることで、胎児の発育状況を予測します。

超音波検査

超音波で赤ちゃんの成長を見て発育の状態をチェックします。
女児、男児も評価することができます。

週数により行う検査

子宮がん検査

早期の頸がん、子宮頸部異形成を調べます。
東京23区など、無料券が付帯されている自治体もあります。
柔らかい器具を使って子宮頸部の粘膜を優しく擦り、細胞を採取します。

貧血検査

妊娠すると母体の循環血漿量が増加して、相対的に貧血になりやすくなるため、定期的に貧血のチェックをします。

血糖値

妊娠糖尿病の可能性を調べます。
妊娠糖尿病は妊娠中に起こりやすい病気の1つです。
初期の血糖値が100mg/dlを越える値では糖尿病の疑いがありますので、超えた方は75gOGTTという精密検査を受けて頂きます。
妊娠糖尿病は適切な管理・治療が必要となります。

風疹抗体

風疹の抗体の有無を調べます。
赤ちゃんが先天的な障害を負うリスクについて判断します。
風しんに対する免疫が不十分な妊婦さんが20週頃までに風しんウイルスに感染してしまうと、先天性風しん症候群の赤ちゃんが出生することがあります。
先天性風しん症候群の赤ちゃんでは、白内障や緑内障、先天性心疾患、難聴などの症状が現れる可能性があります。
予防接種で抗体ができにくい方もいるため、風疹の抗体価を調べます。

HIV

HIVの感染の有無を調べます。
妊娠初期にHIVの感染が判明した場合、適切な対策をとることができれば赤ちゃんへの感染率は下がります。

梅毒

梅毒の病原体を持っているか調べます。
赤ちゃんが先天的な障害を負うリスクについて判断します。
妊婦から胎児に母子感染すると、難聴、皮膚の異常、発達の遅れが出る可能性があります。

B型肝炎

B型肝炎ウイルスをもっているか調べます。
B型肝炎ウイルスに感染して、ウイルスが活性化している場合には高い確率で母子感染を起こします。
妊娠中に適切な治療薬を使用することで、感染を防ぐことができます。

C型肝炎

C型肝炎ウイルスをもっているか調べます。
C型肝炎ウイルスも母子感染を起こす可能性があります。
HCV抗体陽性であれば、HCV-RNA定量検査を行います。
これが陽性であればHCVキャリアです。
HCVキャリアからの子への感染確率は5.8%と報告されています。

トキソプラズマ

トキソプラズマ原虫に感染線して赤ちゃんが先天的な障害を負うリスクについて判断します。
先天性トキソプラズマ症の児では水頭症、頭蓋内石灰化、腹水、肝脾腫、発育不良の症状が超音波で確認されます。

HTLV-1

成人T細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)に感染しているかを調べ、赤ちゃんへの感染を防ぎます。
赤ちゃんへは母乳により感染することがわかっています。

甲状腺

胎児の正常な発育のために 胎児の脳や神経系の発達に甲状腺ホルモンが不可欠です。
母体の甲状腺機能が低下すると、胎児への甲状腺ホルモンの供給が不足し、胎児の知的発達に悪影響を及ぼす可能性があります。
母体の甲状腺機能が上昇すると、胎児でも甲状腺機能が亢進してに頻脈や甲状腺の腫大、発育不良の原因となります。
甲状腺機能の異常がある場合には適切な治療が必要となります。

血液型

万が一輸血を行わないといけなくなった時のために必要です。
赤ちゃんの貧血や黄疸おうだんの原因となる血液型不適合Rh(-)がないかを調べる上でも重要です。

不規則抗体

不規則抗体とは、母体の赤血球に対して作られた特殊な抗体のことを指します。通常は抗体を持っていません。
この抗体が胎盤を通過して胎児に移行すると、胎児の赤血球を攻撃し、溶血(赤血球の破壊)を引き起こす可能性があります。
妊娠初期に不規則抗体のスクリーニング検査を行い、陽性の場合は抗体価検査を行って、リスクを評価します。
高リスクの場合は、胎児のモニタリングや治療介入が必要になる場合があります。

クラミジア検査

新生児クラミジア症の発症を予防するために検査を行います。
また、クラミジアに感染すると早産や破水のリスクも上昇することが報告されています。
陽性の場合にはお薬で治療します。

細菌培養検査

おりもを採取し、細菌の有無を調べる検査です。
細菌性腟炎により切迫流産・早産の危険性があります。
また、GBS(B群溶連菌)に感染したまま出産すると、赤ちゃんが肺炎や脳脊髄炎を起こす危険性がありますので、定期的に検査をします。

血糖検査(50gOGTT)

妊娠糖尿病のスクリーニング検査になります。
採血→ブドウ糖液を飲む→1時間後に採血
結果が140mg/dl以上であれば更に精密検査をします。

NST検査

ノンストレステストともいいます。
分娩監視装置を使って赤ちゃんの心拍とお腹の張りを調べることで、赤ちゃんの健康状態を確かめる検査です。
妊娠後期に1回行いますが、お母さんがお腹の張りや出血があった時でも、赤ちゃんが元気かどうか確認できます。

セミオープンシステムとは

通常の妊婦健診はクリニックや診療所で行い、分娩は病院または周産期センターなどで行う方式です。

メリット

  • 通院回数の多い妊婦健診は、32週まで自宅や職場に近い当院で受診ができます。
  • 夜間や休日など当院の診療時間外でもセミオープン先の病院を受診することができます。
  • 産後の受診もセミオープン先で受診できます。

日中の緊急時

当院で妊婦健診を行っている場合には、診療時間内であればいつでも受診が可能です。

診療時間外の夜間や休日の緊急時には、セミオープン先の病院の受診となります。

診療時間外の対応で、セミオープン先の受診の判断に迷う場合や、診療時間内でも電話ができない場合には、サポートチャットより24時間当院にメッセージを送信することができます。

里帰り分娩の方の緊急時

遠方で出産を考えている方には、愛育病院の「里帰りセミオープンシステム」のご利用をお願いしています。
3000円の登録料(銀行振込)がかかりますが、登録すれば愛育病院でお産をしない方でも、夜間や休日などの緊急時の診察が可能です。

監修記事

妊娠中のつわりについて kosodate LIFE(株式会社EPARK)

TOPへ