ピルを服用している女性に向けて、ピルの休薬期間を短くしたらどうなるのか解説していきます。
ピルを服用しているとやってくる休薬期間。
それぞれの方の都合で、「休薬期間を短くしたい」と思われることもあるのではないでしょうか。
たとえば出血の回数を減らしたい、出血のタイミングをずらしたいなどです。
そこで今回の記事では、ピルの休薬期間を短くしたらどうなるのかとの疑問にお答えしていきます。
参考にしていただければ、より自身に合った方法でピルを活用できるようになり、生活の質が向上するはずです。
ピルの休薬期間とは?
ピルの休薬期間とは、服用周期の中でピルを服用しない期間のことです。
一般的には21日服用した後、7日間はピルを飲みません。
この7日間が「休薬期間」にあたります。
休薬期間中の過ごし方には2種類あります。
完全に内服をやめる方法と、有効成分が含まれていない偽薬を7日間飲む方法の2つです。
どちらでも結果は同じですが、偽薬を服用する方法は「毎日錠剤を飲む」との習慣を手放さないために役立つでしょう。
以上のようにピルの休薬期間とは、28日周期のうち、7日間だけピルの服用をやめることを指します。
休薬の目的
ピルの服用にて休薬期間を設ける理由は2つあります。
【休薬の目的】
- 卵巣と子宮の働きを維持するため
- 避妊の成功率を確かめるため
ピルを服用すると卵巣と子宮の働きは抑制されます。
しかし、身体機能として働きを維持することは大切でしょう。
そこで卵巣と子宮の働きを維持するため、定期的に休薬期間を設けて機能維持を目指します。
さらに避妊の成功率を確かめることも目的のひとつです。
休薬期間に「消退出血」と呼ばれる生理のような現象が起きれば、避妊に成功していると判断できます。
消退出血が起きれば予期せぬ出血を防げる可能性が高まり、生活の質の向上にもつながるでしょう。
休薬期間は、ピルの服用を継続しながら女性の身体を守るうえで、非常に大切なものだと言えます。
休薬期間を短くしたらどうなる?
休薬期間は女性の身体にとって大切なものであると解説しました。
それではピルの休薬期間を短くしたらどうなるのでしょうか?
もし短くしたら、下記のような3つの影響が生じると考えられます。
①不正出血&消退出血の変化
まず不正出血や消退出血に変化が起こるはずです。
ピルの休薬期間を短くしたら、不正出血が起こりやすくなると言われています。
また、服用の周期がずれることにより、消退出血の期間もずれ込んでしまう可能性が高いでしょう。
もしピルの休薬期間が短くなり、不正出血や消退出血に変化が起きた場合は医師に相談してください。
②避妊効果への影響
ピルの休薬期間を短くしたら、避妊効果への影響もあると考えられるでしょう。
避妊効果はピルを正しく服用した場合に期待できるものです。
休薬期間を正しく取らなければ、避妊に失敗してしまう確率が高まります。
③体調・メンタルへの影響
休薬期間を短くすることで、体調やメンタルに影響があることもありえます。
ピルの服用によって体調やメンタルを保っている方もいらっしゃるでしょう。
休薬期間に入ると、体調が優れずにつらいと感じる方も少なくありません。
そこで休薬期間の短いピルを用いることにより、不調を感じる期間も短くできることがあります。
たとえばヤーズであれば休薬期間は7日間ではなく4日間です。
ホルモンバランスの変動が起きる期間を短縮できるため、体調やメンタルを維持しやすくなるでしょう。
休薬期間を短縮できるケースと注意点
ピルの休薬期間を短くしたら、メリットだけでなく、デメリットが生じる可能性もあります。
しかし、体調やメンタルを維持したいと考える方なら、休薬期間はなるべく短縮したいと思われるのではないでしょうか。
それでは休薬期間を短縮できるのはどのようなケースでしょうか。
注意点とともに解説します。
休薬期間を数日短縮する場合の注意点
休薬期間を短縮するなら、必ず担当の医師に相談したうえで短縮するようにしてください。
ピルは正しい周期で服用しなければ、効き目が低くなってしまうことも考えられます。
医師に相談したうえで短縮して良いとされた場合に限って、指示どおりに休薬期間を短縮するようにしてください。
連続服用・フレックス投与による調整方法
ピルの休薬期間を短縮する方法のひとつとして、連続服用とフレックス投与による調整法の2種類があります。
連続服用とは3シートを休薬期間を設けずに飲み続ける方法のことです。
休薬期間を設けないことにより出血が起こらず、卵巣や子宮を休ませられるメリットがあるとされています。
年間の出血回数は5回ほどとなるでしょう。
服用のタイミングによって生理周期を調整できることもメリットのひとつです。
そしてフレックス投与とは、3日連続して出血が起きた場合のみ休薬期間を設ける服用方法のことを指します。
継続的にピルを飲み続けているときに、3日連続して出血が起きた場合は子宮内膜が限界を迎えていると考えられます。
そこで初めて4日間の休薬期間を設け、子宮内膜をリセットさせる飲み方です。
年間の出血回数を3回くらいまで減らせることがメリットと言えるでしょう。
ピルの休薬期間を短くしたいと思われているなら、連続服用やフレックス投与の相談をされてみてください。
自己判断による休薬調整のリスク
ピルの休薬期間を短くしたら、体調やメンタルを保ちやすいなどのメリットがありますが、自己判断で調整することにはリスクもあります。
避妊できる確率が低くなったり血栓症のリスクが高まったりする可能性や、ピルの副作用が強く出ることも考えられるでしょう。
自己判断による休薬調整にはリスクがあるため、必ず医師に相談のうえで調整することが大切です。
目的に応じた休薬期間調整の方法
「ピルの休薬期間を短くしたら…」と考える方の中には、何らかの目的があって調整したいと思われる方がほとんどです。
そこで目的に応じた休薬期間調整の方法も知っておくと、ピルの作用をより活用しやすくなるでしょう。
①旅行・イベントで生理をずらしたい場合
生理が旅行やイベントと重なりそうだから、タイミングをずらしたいと思われる場合です。
思い切り楽しみたいイベントのときに生理が来てしまったら、少し憂鬱な気分になってしまうこともあるかもしれません。
ピルの休薬期間調整において生理の周期をずらすと、イベントの前や後に設定するなど予定に応じた調整が可能となります。
②消退出血を軽くしたい・PMSを和らげたいとき
ピルの休薬期間調整によって、消退出血を軽くしたい、PMSを和らげたいと思われる方もいらっしゃるはずです。
そのような場合は、休薬期間を増やすことで消退出血や生理のような症状を緩和できるでしょう。
反対に休薬期間を設けないことで出血の回数を減らし、PMSを和らげる方法もあります。
連続服用では出血が起きてからも、ピルの服用を続けられます。
しかし、服用を続けると消退出血の量が多くなりがちであるため、軽くするなら定期的に休薬期間を設けたほうが良いと考えられます。
一度の出血量が多くても回数が少ないほうが良いと思われるのであれば、休薬期間を最低限に抑える方法がおすすめです。
消退出血やPMSは女性の生活の質にも関わること。
休薬期間を調整することにより軽くなれば、ピルを服用するメリットもより大きく感じられるようなります。
③飲み忘れや避妊が気になるときの対応策
飲み忘れや避妊が気になるときの対応策としても休薬期間の調整が役にたちます。
ピルを飲み忘れてしまうと出血が起きることがあるため、医師に相談したうえでピルの服用をリセットできるでしょう。
そして継続的にピルを飲み忘れると、避妊が難しくなります。
ピルを服用しているけれど妊娠したいと思われた場合、休薬期間を長く取ることによって妊娠が可能となります。
飲み忘れや避妊が気になるときの対応策として、休薬期間を調整することもひとつの方法でしょう。
ピルの休薬期間を短くしたらメリットも
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、ピルの休薬期間を短くしたらどうなるかがご理解いただけたと思います。
一般的にはピルは決められた周期で飲むことが大切だとされますが、PMS軽減や出血の抑制などのメリットも感じられるはずです。
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ピルの休薬期間を短くできる種類もありますし、さまざまなお悩みにお答えできる体制を整えていることが特徴です。
休薬期間を短くしながらピルを服用したいと思われているなら、ぜひお気軽にご相談ください。
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