健康に不安を抱える女性に向けて、カンジダがうつるのかどうかを解説する記事です。
性器周辺にかゆみがあると「カンジダかな?」と不安になってしまうことでしょう。
中にはカンジダの再発を繰り返している方や、カンジダがうつったのか?と不安を抱えている方もいらっしゃいます。
そこで今回の記事では、カンジダはうつるのかどうか、症状や原因とともに解説していきます。
6つの予防法も掲載していますので、ご自身の健康に不安がある方はぜひ参考にしてください。
カンジダとは?
「カンジダ」とはカンジダ菌と呼ばれる細菌への感染で発症する病気のことです。
代表的なのは次の3つ。
【カンジダ菌感染症の種類[1]】
- 口腔咽頭カンジダ症
- 外陰部膣カンジダ症
- カンジダ皮膚炎
一般的には性器周辺への感染によって発症する外陰部膣カンジダ症のことを指すことがほとんどです。
カンジダ菌はカビの一種であり、常在菌であるため自己感染することもありますが、性交渉によりカンジダがうつることもあります。
以上のようにカンジダとは、真菌感染により発症する病気です。
主に3つの種類がありますが、以下では一般的によく見られる外陰部膣カンジダ症の原因や症状について見ていきましょう。
症状
カンジダ症では次のような症状が見られます。
【女性の症状】
-
- かゆみ
- 発疹
- 白く粘度の高いおりもの
- 排尿・性交時の痛み
【男性の症状】
- かゆみ
- 違和感
- 水ぶくれ
- 白い分泌物
- 腫れ
女性より発症の確率は低いものの、男性もカンジダ症にかかる可能性があります。
かゆみや違和感、白い分泌物が共通しますが、性別によって症状は異なります。
原因
カンジダ症は性交渉によりうつることがありますが、その他にも次のような原因で発症することも少なくありません。
【原因】
- 風邪
- 疲労の蓄積
- ストレス
- ホルモンバランスの変化
- 糖尿病
- 性器周辺の蒸れ
性交渉がなかったとしても、免疫力が低下するとカンジダ症になりやすくなります。
免疫力の低下によって、カンジダ菌が増殖してしまうことが原因です。
ストレスや疲労が蓄積しているときや、風邪をひいたときにリスクが高まります。
妊娠や生理によるホルモンバランスの変化も、免疫力を低下させる要因のひとつです。
また性器周辺が蒸れやすい環境になっているときも、菌が増殖して感染のリスクが高まります。
カンジダ菌は常在菌であるため、免疫力の低下や環境によって自己感染してしまうこともあるため注意が必要です。
治療方法・治療期間
カンジダ症は1週間ほど快方に向かい、一般的に次のような方法で対処されます。
【病院での対処法】
- 軟膏の塗布
- 抗真菌薬の内服
- 膣錠(女性の場合)
病院で処方された軟膏を塗る、もしくはカンジダ菌に対応した抗菌薬の内服が男性・女性ともに用いられる対処法です。
女性の場合は膣錠を用いることもあるでしょう。
カンジダはうつる?
ご自身の身体に不安がある方であれば、「カンジダはうつるのか?」と疑問に思われるかもしれません。
実際にカンジダ菌はうつることもあります。
どのような状況にて感染しやすいのか見ていきましょう。
日常生活(タオル・風呂・トイレ)での感染
カンジダ菌は日常生活においてうつることもあります。
タオルやお風呂を共有した場合や、トイレの使用によって感染する可能性があるためです。
特にカンジダ症になった人とのタオルの共有は、感染のリスクが高いと考えられます。
トイレで後ろから前に拭く習慣がある場合、腸から感染する可能性があります。
ただしお風呂の共有で感染することはほとんどありません。
いずれにしても、日常生活の中で気づかぬうちに感染する可能性があるため、入浴やトイレの際には十分に注意しましょう。
キスによる感染
口腔咽頭カンジダ症の方とキスをした場合、まれに感染することがあります。
感染確率は低いとされていますが、症状が現れている方の場合はキスによる感染リスクが高まるでしょう。
たとえば次のような症状が見られる場合です。
【感染リスクが高まる症状】
- 口腔内の粘膜に白い苔のようなものができている
- 赤みがある
- ヒリヒリとした痛みが感じられる
このような症状があるときは、パートナーに感染させる恐れがあるため、キスは控えるべきです。
性行為による感染
外陰部膣カンジダ症は性交渉によってうつることがあります。
カンジダ症は男性でも罹患することがあり、パートナーが罹患していた場合は行為による接触を通じてお相手に菌がうつってしまうことがあるためです。
性器周辺の病気はコンドームで予防できると言われますが、カンジダ症はコンドームをしていても感染してしまうことも。
症状がある場合は、感染拡大を防ぐために性交渉を控える必要があります。
感染後に性行為はいつから可能?
カンジダ症に罹患した場合、性交渉は完治後から可能となります。
「完治後」とは、医師が「完治した」と判断を下した場合です。
治療を受け始めると、2~3日後に改善されたような状態になることがあります。
しかしこれは完治ではありません。
1週間程度治療を継続し、医師から完治と診断されてから性交渉を再開できます。
カンジダを防ぐための対策
最後にカンジダ症を防ぐための6つの対策法について解説します。
対策①通気性の良い下着を身に着ける
まずは日常的に通気性の良い下着を身につけることが大切です。
カンジダ菌は多湿の状態で増殖しやすいため、下着の中が蒸れているとカンジダ症になりやすくなります。
綿などの通気性の良い素材の下着を用いると予防しやすくなるでしょう。
対策②ナプキン・おりものシートをこまめに交換する
女性の場合は、ナプキンやおりものシートをこまめに交換することも欠かせません。
同じ生理用品を長時間にわたりつけていると、性器の周りが蒸れやすくなります。
特に生理期間中は膣の自浄作用が低下しがちとなるため、ナプキンやおりものシートはこまめに交換するよう心がけましょう。
対策③かゆくても搔かない
性器を掻かないようにすることも、カンジダ症予防に効果的です。
掻くと小さなキズができて、体内に細菌が侵入してしまうこともあるでしょう。
かゆくても掻かないようにし、我慢できないほどのかゆみがある場合は医療機関を受診しましょう。
対策④過度な洗浄をしない
入浴やトイレでの洗浄の際には、過度な洗浄をしないでください。
洗浄しすぎると膣を守っている細菌が流されてしまい、自浄作用が低下してカンジダ症になりやすくなるかもしれません。
特に膣の中を洗うのは避けましょう。
衛生を気にして過度に洗浄すると、逆にカンジダ菌が増殖する原因になります。
対策⑤生活リズムと食事を整える
生活リズムと食事を整えることも、日常でできる予防法のひとつです。
カンジダ症は免疫力低下によって引き起こされることも多いもの。
身体を健康に保つことでカンジダ菌に感染しにくくなります。
対策⑥性行為時の注意点
性交渉を行うときは、コンドームを用いることで感染リスクが低くなります。
コンドームを用いても感染してしまうことはありますが、やはりつけたほうが感染しにくくなるはずです。
性交渉時には必ずコンドームを使用しましょう。
カンジダ菌はうつる前に予防を徹底して
いかがでしたでしょうか?
この記事を通じて、カンジダ菌がうつる可能性や予防法について理解を深められたのではないでしょうか。
カンジダ症の方と性交渉やタオルの共有をしたりするとうつることがあるため、予防を徹底することが大切です。
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