不妊症は、妊娠を望む多くの方が直面する身近な課題の一つです。
女性だけでなく男性も原因となることがあり、排卵や加齢、生活習慣などの複数の要因が複雑に関与します。
本記事では、不妊症の基本から不妊の主な原因、検査方法までを分かりやすく整理し、前向きな一歩を支える情報をお伝えします。
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不妊症とは何か?
不妊症とは、一定期間避妊をせずに夫婦生活を続けても妊娠に至らない状態を指します。
原因は女性だけでなく男性にも関係することが多く、夫婦双方の問題として考えることが重要です。
近年は医療技術の進歩により、原因を調べる検査や治療の選択肢が広がりつつあります。
最適な選択をするためにも、まずは不妊症の基本的な考え方や背景を理解し、自分たちの状況を整理することが大切です。
不妊症の基本的な定義
不妊症は、一般的に1年以上避妊をせず性交を行っても妊娠に至らない状態と定義されます。
決して珍しいものではなく、多くの夫婦が向き合っている課題です。
排卵をはじめとする複数の要因が関係するため、早期の状況把握と適切な対応が重要です。
なお、この定義は「妊娠できない」と断定するものではなく、妊娠に至る過程のどこかに課題がある可能性を示す点は押さえておいてください。
不妊の原因とその割合
先述の通り、不妊の原因は一つではなく、複数の要因が関与するといわれています。
たとえば、女性側では排卵や卵管、子宮に関する要因、男性側では精子の状態が影響する場合もあります。
しかし、原因が特定できないケースも一定数存在するため、あまり自分を責めすぎず、医療機関での検査や相談に取り組むことを心がけましょう。
不妊になりやすい人の特徴
不妊になりやすい特徴として、まず年齢の影響が挙げられます。
特に35歳以降は卵子の質が低下し、妊娠率が下がる傾向があります。
また喫煙や飲酒、肥満などはホルモンバランスを乱し、そして強いストレスも排卵に影響する要因です。
基礎疾患がある場合も含め、早めに医師へ相談することが大切です。
女性不妊の主な原因
女性不妊の原因は多岐にわたり、体の状態や年齢、生活習慣などが複雑に関係します。
ここでは女性不妊の主な原因について整理して解説します。
排卵因子の影響
排卵因子とは、排卵が規則的に行われないことで妊娠が難しくなる状態を指します。
背景にはストレスや体重の急激な変化、生活リズムの乱れなどが関係する場合もあり、ホルモンバランスが乱れることで月経不順や無排卵が起こることがあります。
排卵の状態は検査で確認できるため、生活習慣の見直しとあわせて医師の判断を仰ぐことが重要です。
卵管因子の問題
卵管は卵子と精子が出会う重要な通り道です。
感染症や手術、子宮内膜症などが原因で、卵管が詰まったり癒着したりするなど、ここに問題があると受精が成立しにくくなります。
卵管の状態は検査によって確認でき、原因が分かれば治療方針も立てやすくなります。
子宮因子に関連する疾患
子宮因子には、子宮内膜症や子宮筋腫、先天的な形の異常などが含まれます。
これらは受精卵の着床や妊娠の継続に影響を及ぼすことがあります。
症状が自覚しにくい場合もありますが、画像検査などで確認が可能です。
頸管因子の異常
頸管因子の異常とは、頸管粘液の量や質が十分でないために精子が子宮内へ進みにくくなる状態です。
原因にはホルモン変動、炎症や感染、子宮頸部の処置歴などがあり、検査で状況を確認します。
必要に応じてタイミング調整、薬による粘液環境の改善、人工授精などが検討されます。
免疫因子の役割
免疫因子による不妊は、免疫反応が精子や受精卵に影響し、受精や着床が進みにくくなる可能性がある状態です。
代表例が抗精子抗体で、精子の運動性や受精過程を妨げることがあります。
また自己免疫疾患が背景となるケースもあり、症状だけで判断しにくいため専門検査が重要です。
治療方針は原因や程度で異なり、医師と選択肢をすり合わせることが欠かせません。
不安が強い場合は、検査の目的を先に確認してから進めましょう。
加齢による影響
加齢は卵子の数と質に影響し、妊娠率の低下や流産リスクの上昇につながる重要な要因です。
卵子は年齢とともに減少し、染色体異常のリスクも高まりやすいとされているため、結果が出ない期間が続く場合は、現状把握と選択肢整理を早めに行うことが大切です。
受診の目安やタイミングも含め、情報を整理して備えることが重要です。
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不妊の前兆は?
不妊そのものに自覚症状がないことも多い一方、原因となる病気のサインとして月経不順や下腹部痛などがみられる場合があります。
また、月経不順や無月経は排卵がうまく起きていない可能性があり、こうした経血量の変化は排卵異常以外の原因もあるため、併せて確認が必要です。
基礎体温を記録すると、排卵が起きた可能性や周期の傾向を把握でき、診察時に話しをしやすくなります。
不妊治療の検査方法
不妊治療では、原因を見極める検査が治療方針の土台になります。
このあと紹介する検査の目的と特徴を押さえ、自分に必要な確認項目を整理しましょう。
ブライダルチェックの重要性
ブライダルチェックは、将来の妊娠や健康に影響する要因を早期に把握するための検査です。
生殖器の状態、性感染症の有無、ホルモンや貧血などの基本項目を確認し、無症状の異常を見つける助けになります。
気になる点があれば結婚前に限らず受けられ、パートナーと一緒に受診すれば妊活準備の指針にもなります。
ホルモン検査の種類
ホルモン検査は、排卵や月経周期に関わる数値を確認し、不妊の背景を探る基本検査です。
FSH・LHは卵巣機能の評価に用い、エストラジオールやプロゲステロンは排卵の有無や黄体機能を把握する材料になります。
甲状腺関連も確認し、治療の方向性や薬の調整に役立てます。
なお、採血の時期で値が変わるため、どの周期のどの日に測るかも重要なポイントで、症状や超音波所見と合わせて判断されます。
子宮卵管造影検査とは
子宮卵管造影検査は、子宮の形状と卵管の通過性を画像で確認する検査です。
造影剤を子宮内に入れて撮影し、卵管の詰まりや癒着の可能性、子宮内腔の形の異常を把握します。
結果は治療選択の判断材料になり、状況によっては次のステップを考えるきっかけにもなるでしょう。
検査時の痛みの感じ方や検査後の一時的な腹部違和感などには個人差があるため、心配な場合は医師に相談し、当日の予定は余裕を持たせると安心です。
不育症検査の内容
不育症検査は、妊娠は成立するものの流産や死産を繰り返す場合に、その原因を探るための重要な検査です。
血液検査や超音波検査を通じて、血液凝固異常や甲状腺機能、子宮の形態などを確認します。
さらに免疫や染色体に関する項目を調べることで、妊娠が継続しにくい背景を把握します。
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不妊の原因は女性だけではない
不妊の原因は女性だけに限らず、男性側に関係するケースも少なくありません。
妊娠に至らない場合は、夫婦双方の体の状態を確認することが大切です。
ここでは男性側の原因や検査について理解を深めていきます。
男性不妊の主な原因
男性不妊の主な原因は、精子の数や運動性、形態に問題があることです。
乏精子症や無精子症、精子無力症などが代表例として挙げられます。
こうした症状が起こる背景には精巣機能の低下やホルモン異常、精索静脈瘤などが関係することがあります。
また喫煙や過度な飲酒、ストレス、肥満といった生活習慣も精子の質に影響します。
男性の不妊検査の必要性
男性の不妊検査は、不妊の原因を正しく把握するために欠かせません。
不妊症の一定割合は男性側の要因が関係しているとされていることから、精液検査にっよって精子の数や運動性、形態を確認します。
必要に応じてホルモン検査や遺伝学的検査が行われることもあります。
妊娠につながる身体づくり
不妊に悩むときには、妊娠に近づくため生活習慣や体調管理に取り組みたいところです。
こうした要因も妊娠に関係すると考えられているため、検査や治療と並行して、夫婦でできる身体づくりを意識すると不妊にも前向きに取り組みやすくなるでしょう。
以下では、男女別に妊娠につながる身体づくりのポイントを解説します。
女性の場合
女性の身体づくりでは、まず排卵や月経周期に影響する生活リズムを整えることが基本になります。
過度の飲酒は妊娠しにくさと関連する可能性があるため、妊娠を希望する場合は飲酒量を最小〜中等度に抑える(可能なら控える)とよいでしょう。
さらに、喫煙も妊娠の妨げになる可能性があるため、できる範囲で見直しつつ、持病や服薬がある場合は自己判断せず医師に相談してください。
男性の場合
男性の身体づくりでは、精子の状態が生活習慣の影響を受けやすい点を踏まえて整えることが重要です。
例えば喫煙や過度な飲酒、睡眠不足が続くとコンディションが崩れやすいため、まずは休養と食生活を見直すことが近道になります。
肥満や運動不足はホルモン環境に影響することがあるので、無理のない運動を継続しましょう。
さらに、長時間のサウナや熱い風呂などは体を温め過ぎる場面があるため、できる範囲から調整することが大切です。
女性の不妊原因を知る重要性
不妊は、排卵や卵管、子宮の状態、免疫や加齢など、さまざまな要因が関係しています。
これらは自覚症状が乏しい場合も多いため、原因を理解したうえで、検査や治療の選択肢を整理し、早期に対応することが大切です。
また、不妊は女性だけの問題ではないため、夫婦で向き合うことも重要です。
必要に応じて医療機関へ相談し、自分たちに合ったペースで妊娠への道を考えていきましょう。
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2026.01.28



