ブログ

不正出血とは?女性が理解を深めておきたい原因と主な対処法

local_offer不正出血

女性器からの出血の中には、生理とは関係のない「不正出血」と呼ばれるものがあります。
不正出血の原因はさまざまで、病気が関連しているものや妊娠に影響を及ぼすものもあれば、軽度の不調や一時的な体調変化によるものも珍しくありません。

本記事では、不正出血について詳しく知りたい方のため、原因や対処法を解説します。
この記事を読むことで考えられる病気や病院で行われる検査の方法などもわかるようになるので、ぜひご覧ください。

女性器の不正出血とは?生理との違いや原因・対処法などを解説

女性器の不正出血とは、生理の予定日以外に起こる膣からの出血のことです。
量や色は原因によってさまざまで、ホルモンバランスの乱れや体調変化など、原因も人によって異なります。

ここでは、生理との違いについて確認しておきましょう。

生理との違い

タイミングによっては、生理による出血なのか不正出血なのかわかりにくいことがあります。
特に生理不順で周期が安定していない方の場合、判断が難しくなってしまうこともあるでしょう。

一般的に生理周期は25~28日とされています。
また、基礎体温の変化が見られる点も特徴といえます。
生理不順であっても基礎体温は変化するので、生理周期が安定していない方は日々の基礎体温を記録し、判断しましょう。

排卵が起こると体温は上昇し、月経まで2週間ほど高温の時期が続きます。
月経が始まると体温が下がり、約2週間の低温期が続いた後、再び排卵によって高温期に移行する形です。

高温期が2週間続いた後に出血があった場合は、生理による出血の可能性が考えられます。
生理の場合、鮮やかな赤や赤黒い色が多い傾向にありますが、生理不順の方では黒っぽい色や茶色になることもあります。

一方、不正出血でも鮮血や茶色っぽい血が見られるため、外見だけでの判断は困難です。
毎月ほぼ同じ量の出血がある生理と比べ、量が極端に多いまたは少ない場合は、不正出血の可能性が高まります。

女性器の不正出血の原因

不正出血の原因は一つではありません。
ここでは、その中でも代表的な原因として考えられるものを5つ紹介します。

器質性出血

器質性出血とは、子宮・卵巣・腟に何か異常があって起こる出血のことをいいます。
代表的なものとしては、子宮筋腫や子宮体がん、膣炎などです。
何らかの病気が原因となっていることから、生理周期と関係なく不正出血が起こります。

月経不順や不正出血、過多月経などの症状で異常を自覚する方もいます。
病気を知らせるサインともいえるものなので、気になる不正出血があった場合は早めに医師の診察を受けることが大切です。
症状を改善させるためには、病気自体を治療しなければなりません。

機能性出血

機能性出血とは、器質的な問題がない場合に起こる不正出血のことをいいます。
病気や妊娠とは関係がないのが特徴です。
特にホルモンバランスが乱れやすい思春期や更年期に起こりやすく、過度なストレスや生活リズムの変化などがあった際は機能性出血が起こりやすくなります。
生活環境の変化にも注意が必要です。

不規則に出血が起こるのが特徴で、場合によっては数日で終わることもあれば、長く続くこともあります。
出血量についても個人差が大きいのが特徴です。

中間期出血

中間期出血とは、生理と生理の間、排卵の前後に起こる出血です。
生理周期を確認して排卵のタイミングを知り、どのタイミングで不正出血があるか確認しましょう。
生理的な出血であることから、異常ではありません。

多くの場合、出血は少量であり、数時間から数日程度で自然に止まります。
しかし、出血の量が多い場合や痛みを伴う場合は、他の病気が隠れている可能性もあるため、軽視しないようにしましょう。

妊娠による出血

妊娠初期に起こりやすいのが、受精卵が子宮内膜にたどり着いた際に起こる着床時の出血です。
時期は妊娠4週頃で、生理による出血とタイミングが同じため、生理と勘違いしやすい出血ともいえます。

生理は1週間程度出血が続くことが多いのに対し、着床出血は長くても3~4日程度で治まります。
着床出血の場合もありますが、妊娠中の出血には注意が必要です。
特に腹痛や大量の出血を伴う場合は、できるだけ早めに医師へ相談しましょう。

性感染症

性感染症に感染した場合、不正出血を起こすことがあります。
他におりものの増加が見られることもあるので、気になる症状があれば一度医師に相談しましょう。
放置した場合は不妊症の原因となる恐れもあります。

不正出血を引き起こす病気

不正出血が起こる原因の中には、病気が関連しているものもあります。
繰り返し不正出血が起こる場合は、一時的な体調不良ではなく病気の影響による可能性もあるため注意が必要です。

ここでは、子宮・卵巣・膣に関する病気で不正出血を引き起こすものについて解説します。

子宮の病気

子宮の中から起こる不正出血は異常子宮出血と呼ばれます。
代表的な原因は、子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜ポリープ・子宮頸管ポリープ・子宮体がんなどです。

筋腫やポリープがあっても良性であるケースがあります。
しかし、悪性の病気の原因になることもあるので、自己判断することなく検査を受けましょう。

卵巣の病気

卵巣に何らかの異常がある場合も不正出血が起こることがあります。
卵巣の病気の中でも不正出血の原因となる代表的な病気は、卵巣腫瘍・卵巣機能不全です。

臓器の中には病気が進行するまで症状が現れない沈黙の臓器と呼ばれる臓器があり、卵巣もその一つです。
ほとんどのケースでは自覚症状がなく、病気が進行するまでなかなか気づけません。
定期的に卵巣の超音波検査を受けるなどして早期発見に努めることが大切です。

膣の病気

膣の病気の中で不正出血を引き起こすのは、膣炎や膣部びらん、膣ポリープなどです。
膣ポリープは良性の腫瘍ですが、不正出血を伴うことがあります。

特に激しい運動や性交渉のあとに出血しやすい傾向があるので、異常を感じた場合は、膣の病気の可能性もあるため受診を検討してください。

女性器の不正出血の対処法

もしも不正出血が見られた場合は、慌てることなく適切な対処法を選択することが重要です。
不正出血があったとしても、すぐに救急車を呼ぶほどの緊急事態ではない場合もあります。

しかし、命に関わるケースもあるため、状況の見極めが重要です。
出血の様子を記録し、必要に応じて医師へ相談すると安心です。
ここでは、通院の判断基準と検査方法、治療方法について解説します。

通院の判断基準

不正出血があっても病院に行くかどうか悩んでしまうことがありますが、少量であっても自己判断で問題ないと考えるのは避けるべきです。
一度でも不正出血が起こったら、原因を確認するためにも病院で相談することが推奨されます。
医師に相談することで専門的な診察が受けられるので、原因がわかり、対策を講じやすくなります。

受診するのは、婦人科または産婦人科です。
婦人科は女性の性器に関する専門分野で、女性特有に起こる病気の診察や治療に対応します。
産婦人科は、産科と婦人科の両方の診療を行っている医療機関です。

大量の出血がある場合や、腹痛・発熱などその他の症状も伴う場合は、緊急性が高いと考えなければなりません。
早急に医師に相談することが重要です。

検査方法

病院では問診や内診が行われ、想定される原因に応じてさまざまな検査が行われます。

たとえば、妊娠している可能性を判別するための妊娠反応検査です。
性行為から2週間が経過していれば判定が可能となり、尿検査で判定を行います。
妊娠していた場合は、不正出血の原因が着床出血である可能性があります。

それから、血液検査は血液を採取し、女性ホルモンの分泌量を調べるための検査です。
また、長く出血が続く場合や出血量が多い場合は、貧血の有無なども血液検査で調べます。

子宮や卵巣に腫瘍がないか確認する際に行われるのが、超音波検査です。
無排卵が原因でホルモンバランスが乱れると不正出血を起こしてしまうこともあるため、超音波検査で詳しい検査を行います。
ポリープや子宮筋腫などを見つける際にも活躍する検査です。

おりものの増加が見られる場合は性感染症が関係している可能性があることから、性病検査が行われることもあります。
具体的にどのような検査が行われるのかについては、自覚している症状や年齢によっても異なるので、詳しくは医師に確認しておきましょう。

女性は生理により出血に慣れているため、少量の出血を軽視してしまうこともあります。
ですが、何らかの病気が隠れている場合もあるため、診察を受けて原因を確認することが大切です。

検査にかかる費用については、行われる検査によって変わってくるので、こちらも事前に確認しておくとよいでしょう。

治療方法

治療は、不正出血の原因によって異なります。
ホルモンバランスの乱れが原因の場合は、低用量ピルなどホルモンを調整する薬が用いられるのが一般的です。
少量の不正出血であれば、生活習慣の見直しに関する指導が行われることもあります。
不規則な生活を送っている自覚がある場合は、それを改善することから始めましょう。

膣炎や子宮頚管炎などの炎症が原因の場合は、原因となる菌に対して効果的な抗生剤が処方される形です。

また、妊娠による出血の場合は、産科で経過を観察することになります。
重篤な病気が原因の場合は、病変を手術で取り除く治療が必要になることもあります。

治療方針については、医師としっかり相談しながら決めましょう。
治療を始める前に、まずは病院で詳しい検査を受けることが欠かせません。

女性器の不正出血に関するよくある質問

女性器の不正出血について解説してきました。
ここからは、女性器の不正出血に関してよくある質問に回答していきます。

ピルの服用と関係がありますか?

不正出血はホルモンバランスの変化によっても引き起こされることがあり、ピルにはホルモン成分が含まれています。
そのため、ピルを服用する際に不正出血が起こるのは珍しいことではありません。

特に服用を始めたばかりのタイミングはまだ体がホルモン環境に慣れておらず、不正出血が見られることがあります。
多くのケースでは時間の経過とともに改善していきますが、出血が長引く場合や血量が多い場合は薬の種類・容量も含めて医師に相談しましょう。

その際、不正出血のタイミングや量など、詳しい情報を医師に伝えておくとピルの種類や容量を判断する際の参考になります。

ストレスと関係がありますか?

ストレスはホルモンバランスを乱す大きな原因であり、不正出血と大きな関係があります。
不規則な生活も気づかないうちにストレスにつながることがあるため、注意しましょう。

ストレスを感じている環境で不正出血があるとさらに気にしてしまいますが、過度に悩んだり考えすぎたりすると、かえってストレスを溜め込む恐れがあります。
可能であればゆっくり休みを取り、ストレス対策をしましょう。

年齢に関係がありますか?

不正出血は、どの年代でも起こり得ます。

ただし、年齢によって原因は異なります。
たとえば、思春期や更年期はホルモン量のバランスが崩れやすいことから、機能性出血が起こりやすい時期です。
一方、卵巣腫瘍を原因とする不正出血は、年代にかかわらず発生することがあります。

セルフチェックはできますか?

不正出血には気づきやすいものの、その原因を個人で特定するのは難しいでしょう。
誤った判断につながる恐れがあるため、セルフチェックだけで対応するのは避けるべきです。

しかし、セルフチェックで出血のタイミング・量・色、持続時間やその他の不調などを記録しておくことで、医師が原因を判断する際の参考になります。

心配な場合は医師の診察で判断しよう

いかがでしたでしょうか?
不正出血の原因として考えられることや、不正出血が起こった場合の対処法などについて紹介しました。

どのような検査が行われるのかも理解できたのではないでしょうか。
生理以外のタイミングで出血があると、不安に感じるのは仕方のないことです。

病気と関係のないものも多いことから必ずしも不調を知らせるものではありませんが、病気が隠れている可能性もあるので診察を受けて原因を明らかにしましょう。
Ladies clinic LOG 原宿では、LINEから予約が可能です。
それぞれに寄り添ったサポートに力を入れていますので、不安なことがあればご相談ください。

渋谷・原宿・明治神宮前・表参道の婦人科・産婦人科 - LOG原宿

監修者

院長

清水拓哉

経歴

  • 杏林大学医学部卒業
  • 筑波大学附属病院初期研修
  • けいゆう病院後期研修
  • 横浜総合病院などで勤務した後に開業

資格

  • 日本産婦人科学会専門医
  • 産婦人科内視鏡技術認定医

所属学会

  • 日本産婦人科学会
  • 日本産婦人科内視鏡学会
  • 日本子宮鏡研究会

手術実績(通算)

  • 腹腔鏡手術・700件以上
  • 開腹手術・150件以上
  • 帝王切開・300件以上
  • 分娩(経腟分娩)・1000件以上

当院のコンテンツ作成について

Ladies clinic LOG 原宿 レディースクリニック 婦人科 美容医療 子宮鏡手術 日帰り手術

当ページは、医療広告ガイドラインを遵守し、当院の医師による監修のもと掲載しています。
皆さまに正しく役立つ情報をお届けするため、記事の企画は当院で行い、執筆は外部の提携ライターに依頼しています。
完成した記事は当院ドクターが医学的な正確性を確認し、さらに薬事法に抵触しないか専門機関によるチェックを経て公開しています。

Ladies clinic LOG 原宿 レディースクリニック 婦人科 美容医療 子宮鏡手術 日帰り手術
「明治神宮前」駅…徒歩3分(7番出口)
「原宿」駅…徒歩7分
「表参道」駅 …徒歩8分(A1出口)
「渋谷」駅 …徒歩7分(B1出口)
東京都渋谷区神宮前6-28-6 キュープラザ原宿3階

当院へのアクセス方法

10:00~19:00 -

日曜、祝日休診
受付時間は18:45まで

当院を初めてご受診の方は予約時間の10分前にご来院ください

電話対応:10:00〜19:00(診療日のみ対応)

LINEを登録すると24時間、質問などを送信できます。
※ご返信は診療日の日中の時間でのご対応となります。

03-6433-5519

Web予約24時間受付

TOPへ