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【東京23区】妊娠してから出産まで病院でかかる費用

最初に

最初に、妊娠したかも?となってから出産するまでは、何もかもが初めてで分からないことだらけかと思います。
学校で色々教えてくれたわけでもないし・・

今回はそんな、妊娠かも?から出産にかかるまでの費用、妊婦健診について、母子手帳のもらい方などを書いていきます。

当院の所在地が渋谷区のため、東京23区における費用を主にお話しします。
妊婦健診、母子手帳のもらい方、出産費用は市区町村により制度が異なります。

妊娠したかも

妊娠したかも…と思ったら妊娠検査薬でお調べになると思います。

陽性反応が出たら、産婦人科へ受診にいきましょう。
検査の結果が陰性で生理がきていない方は婦人科疾患の可能性もあるため、産婦人科を受診しましょう。

妊娠検査薬を使うときに一人だと不安、ドラッグストアで買うのもなんだか恥ずかしいという方は医療機関で検査することもできます。
自費の検査のため、金額は統一ではありませんが、1,000円から2,000円と設定している医院さんが多いようです。

産婦人科の診察では、超音波検査を行います。
赤ちゃんのベッドができているかなどを見ていきます。

初診料と合わせて10,000円前後です。
健康保険の適用外ですが、念のため健康保険証を持って受診に行きましょう。

正常な妊娠が確認できた場合は、2~4週間に一回のペースで妊婦健診を行っていきます。
妊娠8週~10週頃に赤ちゃんの心拍が確認できたら、医師より市区町村に母子手帳を受け取りに行くよう指示があります。

母子手帳のもらい方

住民票のある市区町村に母子手帳をもらいにいきましょう。

 

必要な持ち物
  • 妊婦さんの個人番号がわかる書類(マイナンバーカード・通知書・住民票)
  • 本人確認できるもの(健康保険証や運転免許証など)
  • 妊娠を診断された医療機関名・医療機関の所在地・医師名又は助産師名がわかるもの

申請する前に一度、お住まいの市区町村のホームページで確認してください。

申請を行うと窓口で母子手帳と妊婦健診の時に使用する【妊婦健診査受診票等】の交付を受けます。

妊婦健康診査受診票は、健診を受ける医療機関に提出することで助成を受けることができます。
そのため、妊婦健診の受診の際には忘れずに持参しましょう。

妊婦健診査受診票は14回分の助成券+子宮がん検診無料券+超音波検査券が付帯しています。 

母子手帳の医療券が使用できる場所

母子手帳についている医療券を使用できるのは、住民票のある自治体と契約を結んでいる医療機関です。

とはいえ、妊婦健診を行っている医療機関であれば医療機関のある自治体とは契約を結んでいるため、安心して妊婦健診へ行きましょう。

ここで1つ注意点です。東京都23区内であればお住まい (住民票) の区と健診を受ける区が違っていても助成券を使用することができます。

ただし、お住いの地域と健診を受ける地域が違うと助成券が医療機関で使用することができません。(東京23区に住民票、横浜市の医療機関など)

その際は、医療機関で一度お支払いをした後にお住まいの地域で償還払いを受けることができる場合もあります。

お住まいの地域と健診を受ける地域が違う場合には、医療機関がお住まいの地域と契約を結んでいるか、または償還払いが可能かどうかを確認することが大切です。

妊婦健診査受診票は14回分の助成券+子宮がん検診無料券+超音波検査券が付帯しています。

償還払いとは

償還払いとは、サービスを受けるために必要な費用の全額を一旦、自分のお財布から支払った後、申請などにより一部または全額の払い戻しがある支払方式のことです。

介護サービスや医療サービスの給付方法のひとつでもあります。
簡単に言えば払い戻し制度のようなものです。

日本国内の医療機関での健診(検査)に限ります。

例えば横浜市に住民票がある場合、東京都の助産所や里帰り等で住民票のある地域以外の医療機関で受診した妊婦健診費用の一部を、自身で申請後に助成払い戻しされます。

申請には、未使用の医療券・領収書の写し・母子手帳の写しが必要になるため、不要であると判断し、医療券を破棄しないようにしましょう。

申請には期限があるため、「気が付いたら期限切れ」とならないよう、早めの申請をおすすめします。
出産後1年までが期限の市町村が多いようです。

また、お住まいの市区町村によって必要な持ち物が変わってくるため、ホームページを確認してくださいね。

中には里帰り出産をする方も多いと思います。
里帰り出産も同様に、住民票のある市町村とは違う市町村で出産するため、  そちらの医療機関で健診を受けたり、逆もしかりですが医療券が使用できないこともあると思います。

基本的にどこの自治体も償還払いをしてくれるので安心してくださいね。

母子手帳と妊婦健診査受診票を持って健診へ

妊婦健診では、身長測定・体重測定・血圧測定・腹囲測定・尿検査・エコー検査・保健指導を毎回行います。

週数により血液検査や細菌検査など、必要な検査を行います。

初期検査~19週

母子手帳を受け取ったら、はじめに初期検査を行います。
初期検査では毎回行う検査と、血液検査、子宮頸がん検診を行います。

金額は、助成券を使用して10,000~15,000円程です。
自費診療のため、金額は統一ではありませんが10,000~15,000円と設定している医院さんが多いようです。

妊娠初期の健診は最低でも4週間に1回、多くのところは2週間に1回の健診を行うところもあるため、健診を行う医師の指示に従ってください。

18週までは、通常の妊婦健診のみ行うため、助成券を使用して金額は2,500円程度です。

20週~23週

20週になると通常の妊婦健診に加え、血液検査と細菌培養の検査を行います。
金額は5,500円程度です。

また、23週まで2~4週間に1回妊婦健診を行います。

24週~27週

24週を過ぎると中期妊婦さんとなるため、健診の間隔が2週間に1回のペースになります。

26週頃にブドウ糖の入ったソーダを飲んで1時間後、2時間後の血糖を測って妊娠糖尿病の疑いがないか検査をします。
助成券の対象となるため、金額は2,000円程度です。

28週~32週

28週頃に血液検査(貧血検査)を行います。
金額は1,000円程度です。

33週~35週

33週までは通常の妊婦健診を行い、34週になると細菌の検査を行います。
金額は4,000円程度です。

36週~分娩まで

36週に血液検査とNST(ノンストレステスト)を行います。
赤ちゃんが起きているときの心拍が元気に動いているか、お母さんのお腹の張りを見ていきます。
金額は4,000円程度です。

36週過ぎたあたりから、陣痛が始まる方もいればまだ予兆がない方もいますが36週から入院までは1週間に1回のペースで健診を行います。

そして、36週あたりまでくると14回分付属している助成券も使い切る頃です。

助成券を使い切ると、病院・診療所・助産院で設定している妊婦健診の金額を全額自己負担で支払います。
6,000円~8,000円に設定している医院さんが多いようです。

入院するまでに妊婦健診でかかる費用は、助成券を使用していても目安として約80,000円。

妊娠は病気ではないため、保険適用ではありません。
妊婦健診の金額は、医院さんそれぞれの設定で支払金額が一律ではないため注意が必要です。

東京23区の妊婦健診査受診票の助成金額

 

妊婦健康診査(1回目)
10,980円
妊婦健康診査(2~14回目)
5,140円
超音波検査
5,300円
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診無料

分娩施設でかかるお金は

出産にかかる費用は、平均で50万円前後。

しかしすべてを支払わなくても【出産一時金】という制度で補うことができます。

令和5年4月より42万円から50万円に引き上げられました。

つまり50万円は国から補助がもらえるということです。
ただ、分娩施設や申請方法で受け取り方法が変わるため、事前に覚えておきましょう。

出産一時金とは

産科医療補償制度に加入している分娩施設で出産した場合に、健康保険から被保険者、または扶養者へ出産費用として一定額の50万円が支給される制度です。

子ども1人に対して50万円のため、多胎(双子や三つ子)の場合は50万円✕人数で支給されます。

産科医療補償制度の未加入の医療機関で出産した場合は支給額が488,000円となります。

産科医療保障制度とは

産科医療補償制度とは、分娩に関連して重度の脳性麻痺を発症した子どもとその家族の経済的負担を補償し、同様の事が起きないよう情報提供することを目的とした制度です。
分娩を取り扱う医療機関が加入しています。

公益財団法人日本医療機能評価機構のホームページで加入している医療機関が確認できます。

直接支払い制度の流れ

1直接支払い制度とは

出産する人と分娩施設が「出産育児一時金の支給申請及び受取りに係る契約」を結んで分娩施設が健康保険に一時金の申請を行う方式です。

出産育児一時金は入院費の合計額が(上限50万円)分娩施設へ支払われます。

出産する本人が高額な出産費費用を立て替えずに済みます。

出産費の合計が支給額を超えたら自分で支払い、支給額未満であれば保険者に支給申請をして後日差額を振り込んでもらいます。

2事前申請

医療機関から説明があり、ご自身で決めます。

利用することに決まったら、代理契約に関する文書を作成します。

3出産一時金の費用を超えた場合の出産後

出産後に費用の内訳領収証・明細書が医療機関から発行されます。

(例)合計金額が53万円、出産一時金50万円の場合医療機関へ3万円を支払います。

4出産一時金の費用未満の出産後

出産後に費用の内訳領収証・明細書が医療機関から発行されます。

出産費用が出産一時金の費用未満のため、差額がもらえます。
医療機関で作成した契約書と領収証・明細書を添付して差額分について支給申請を行います。

(例)合計金額が40万円、一時金が50万円の場合、保険者へ支給申請を行い10万円を振り込まれます。

受取代理制度

1受取代理制度とは

分娩施設が被保険者に代わって出産育児一時金を受け取る制度です。
産前の申請は必要ですが費用を立て替える必要はありません。

分娩施設が直接支払い制度、受取代理人制度、どちらを実施しているか事前確認が必要です。

2申請方法

受取代理制度は出産する人が分娩施設と保険者に代理申請書を提出する必要があります。

出産予定日の2ヶ月前から健康保険の窓口へ申請可能となるため、忘れずに申請しましょう。

入院費の合計が一時金を超えた場合と、超えなかった場合の対応は 直接支払い制度と同様です。

制度を利用しない方法

1制度を利用しない申請

前述した制度を利用せず、出産する本人が保険者へ申請する方法です。

分娩施設側が直接支払い制度などの制度を導入していない場合や、海外での出産、クレジットカードのポイントを貯めたいという方が直接申請を選ぶ場合が多いようです。

2文書作成

制度を利用しませんという代理契約の文書を作成し、分娩施設と本人それぞれで保管します。

3支払い

出産から入院費、全額を分娩施設へ支払います。(50 万円前後)

4振り込み

領収証・明細書の写しと代理契約の文書の写しを健康保険の窓口へ支給申請します。

後日、出産一時金が振り込まれます。

出産育児一時金の申請期限は、出産日翌日を起算日として、2年を迎えると時効のため注意して下さい。

(例)2022年4月1日出産の場合
2022年4月2日~2024年4月1日まで。

最後に

他にも出産手当金や出産費貸付制度などもあるので申請してもらえるお金はもらいましょう。

妊娠から出産お金の負担心配になりますよね。
わからないことは市区町村や健診、分娩施設へ相談してみるのも一つの手です。

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