一般不妊治療

不妊治療の第一歩として、多くの方が「タイミング法」から始められます。当院では、患者様一人ひとりの状態を丁寧に評価し、安全性と効果に配慮したタイミング法を提供しています。なお、当院は高度不妊治療を行う専門クリニックではないため、必要に応じて適切な医療機関へご紹介いたします。

タイミング法とは

タイミング法とは、排卵日を正確に予測し、最も妊娠しやすい時期に性交渉を持つことで妊娠を目指す治療法です。排卵の予測方法は、自己判断によるものから医療機関で行う精密な方法までさまざまです。

自然なタイミング法と医療機関でのタイミング法の違い

以下の表に、両者の特徴をまとめています。

方法 内容
自然なタイミング法 基礎体温・排卵検査薬を用いてご自身で排卵日を予測する方法
医療機関でのタイミング法 超音波検査・ホルモン検査を行い、排卵日を高精度に予測。必要に応じて排卵誘発剤を併用

自然なタイミング法は手軽ですが、排卵日の誤差が生じやすいという課題があります。一方で医療機関のタイミング法は、生理周期に不安定さがある方や排卵障害のある方にも適応が広がり、妊娠率が高まりやすいのが特徴です。

タイミング法が適応となる方

タイミング法は、以下の条件を満たす方に適しています。

  • 卵管が通っている
  • 精液検査が正常範囲
  • 重度の不妊原因が見つかっていない

排卵誘発について

当院では、患者様の卵巣機能・ホルモン値・基礎疾患などを総合的に評価し、最適な排卵誘発剤を選択します。

排卵誘発剤の種類と特徴

画像 クロミフェン レトロゾール
薬剤名 クロミフェン(クロミッド®) レトロゾール(フェマーラ®)
特徴 最も一般的。月経3~5日目から5日間内服。効果に応じて50mgから調整 多胎妊娠リスクが低く、PCOSに特に有効。近年使用が増加
適している方 ・PCOSの方
・排卵障害がある方
・初めて排卵誘発を行う方
・PCOSの方
・クロミフェンで効果が不十分な方
・多胎妊娠を避けたい方

治療の流れ

治療の一般的な流れは以下の通りです。

  • 月経3日目:診察、超音波検査、排卵誘発剤の処方
  • 月経3〜7日目:排卵誘発剤を内服
  • 月経12〜14日目:卵胞チェック(卵胞の大きさを確認)
  • 卵胞18mm到達:hCG注射で排卵を促す
  • タイミング指導
  • 月経28日前後:妊娠判定

hCG注射について — 確実な排卵のために

hCG注射とは

成熟した卵胞に排卵を促す注射で、排卵を確実に起こしたい場合に使用します。

投与タイミング

・卵胞が18mm前後に成長した時
・投与後約24〜36時間で排卵(個人差:20〜40時間)

副作用

・アレルギー反応(皮膚の発赤など)
・頭痛、眠気、疲労感
・めまい、皮下出血
・OHSS(卵巣過剰刺激症候群)

当院の投与方針

当院では患者様の安全を最優先に、以下の方針で投与量を決定しています。

症例 投与量
標準症例 5,000単位を基本として使用
OHSSリスクが高い場合 5,000単位またはベルゴリンを使用

研究により、5,000単位と10,000単位で妊娠率に差がない一方、OHSSリスクは5,000単位の方が低いことが示されています。

カベルゴリン(カバサール®)について — OHSS予防薬

項目 内容
使用開始 hCG注射の日から8日間
用量 0.5mg/日
効果 OHSS発症率を50~70%減少
作用 VEGFの過剰作用を抑制し血管からの水分漏出を防ぐ

タイミングの取り方 — 最も妊娠率が高くなるために

hCG注射後の性交渉のタイミングは、妊娠率に大きな影響を与えます。

推奨スケジュール

日数 内容 重要度
Day12(注射当日) 夜にタイミング①
Day13 夜にタイミング② ★★★(最重要)
Day14 夜にタイミング③ ★★

おおよそ36時間後に排卵しますが、個人差(20〜40時間)があるため、早めから複数回タイミングを取ることで妊娠率が高まります。

安全管理 — 多胎妊娠とOHSSの予防

当院では安全を最優先し、排卵誘発時の卵胞数によって治療方針を明確に定めています。

卵胞数 方針
1~2個 治療を継続
3個 多胎リスクを説明し慎重に判断。PCOSではキャンセルも推奨
4個以上 治療をキャンセル、次周期に薬剤を調整

多胎妊娠は母体・胎児ともに重大なリスクが伴うため、ガイドラインに則り厳格に対応しています。

OHSS(卵巣過剰刺激症候群)とは

重症度 症状
軽症 腹部膨満感
中等症 嘔気・嘔吐、体重増加
重症 腹水・胸水、血栓症、腎不全

予防には薬剤選択・卵胞数のモニタリング・hCG投与量調整・カベルゴリン併用などが重要です。

タイミング法は保険診療

2022年4月以降、タイミング指導は広く保険適用となっています。

保険適用内容

  • 初診・再診
  • 超音波検査
  • ホルモン検査
  • 排卵誘発剤
  • hCG注射
  • 黄体補充

費用の目安(3割負担)

内容 費用
初・再診+検査 約3,000~5,000円
卵胞チェック 約1,500円
排卵誘発剤 約300~500円
hCG注射 約300~600円
合計 約5,000~10,000円

当院の治療方針

当院では以下を徹底しています。

患者様中心の医療

丁寧な説明とインフォームドコンセントを重視

安全第一

多胎妊娠の予防を最優先し、ガイドラインを厳格に遵守

個別化医療

年齢・PCOS・卵巣予備能などを総合的に判断し最適化

エビデンスに基づく治療

hCG5,000単位を基本とし、最新の研究を診療に反映

ステップアップの考え方

タイミング法を3〜6周期行って妊娠に至らない場合、人工授精・体外受精へのステップアップをご提案します。

卵胞チェックと保険適用の考え方

期間 保険適用回数
自然周期 1回まで
排卵誘発周期 3回まで

最後に — 当院の想い

タイミング法は、不妊治療の中でも身体への負担が少なく、自然妊娠に最も近い治療です。当院は、以下のコンセプトを遵守します。

  • エビデンスに基づいた医療
  • 安全性を最優先した対応
  • 個別化された治療計画を徹底し、患者様の希望を全力でサポートします。

不妊治療は長い道のりになることもありますが、一歩ずつ進むことで必ず道が開けます。どうぞ安心してご相談ください。

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